設備屋さんの仕事ってどんな感じ?
これから設備屋で働いてみたい人に向けて、現場で感じたリアルをざっくりまとめます。
いいところも大変なところも包み隠さず。参考になればうれしいです。
まず結論から言うと、設備屋は「パワー勝負」と「繊細な作業」が両方求められる仕事です。
パワーがいる場面が意外と多い
エコキュートやエアコンの室外機を抱えるだけでもかなり力が要ります。
下水のVU管や、未切断の「マモノ」と呼ばれる長い管(4m)は、取り回し次第でめちゃくちゃ重く感じます。
住宅配管は最大でも100mm程度でそこまでではないことが多いですが、桝用の150mm径VP管は別格。
肩に担いで運ぶ場面が多く、乗せるまでがしんどいんですよね。
穴掘りや、錆びついた配管を外す作業、スリムダクトに配管を収める作業なども力仕事の代表例。
天井カセット型エアコンの配管なんかは、「入ってたから戻るだろ」って簡単に言われますが、実際は収めるのに結構気合いが必要です。
でも、頭もかなり使います
一方で頭をフル回転させる場面も多いです。
図面通りに機器を取り付ける…これが慣れるまではなかなか難しい。
図面のどの点から寸法を取るのか、現場ではちょっとした読み違いが大問題に発展します。
器具取付で合わないと、そのあとの手直しが大きく、時間もコストも無駄に。
だから寸法の取り方、順序立てて作業する力は非常に重要です。
細かな配管処理、水漏れチェックなど、繊細さが求められる作業も山ほどあります。
力仕事だけだと思って来るとギャップに驚くかも。
教育は会社次第で差が大きい
ここは正直に言います。
教え方が上手な会社もあれば、酷いところもあります。
職人気質の会社だと「見て覚えろ」「うまい具合にやれ」みたいな抽象的指示で終わることがあり、新人にとっては辛い環境の会社も少なくないでしょう。
私も上司の説明が抽象的で、現場外でかなり自習して覚えました。
求人に「丁寧に教えます」と書いてあっても、実際の現場は必ずしもそうとは限りません。
だから職場選びは重要です。
教育体制が整っているか、若手が多く学べる雰囲気かをチェックすると良いです。
面接で「最近育てた若手の例」を聞いてみるのも手ですよ。
これからの業界について(個人的見解)
個人的には、これから設備屋の仕事は需要が増す局面が来るんじゃないかと思っています。
理由は単純で、人手不足と職人の高齢化です。会社自体が減っている地域もあり、若い人材をどう育てるかが経営の鍵になってきます。
高齢の職人さんは経験は豊富でも教育が不得手なことが多く、結果として現場の技術伝承が停滞すると、品質低下→経営悪化という悪循環も起こり得ます。
だからこそ、若い人が多く学べる職場や、教育に力を入れている会社を選ぶことをおすすめします。
若手が多い職場は教える文化ができていることが多いし、最新の機器や施工方法にも触れやすいです。
まとめ(これから働きたい人へ)
・覚悟すべきは「力仕事」と「頭を使う繊細作業」の両方。
・教育は会社によって天と地ほど差がある。求人の文言だけを鵜呑みにしない。
・若い人が多く、教育体制が整っている職場を選ぶと伸びやすい。
・現場経験を積めば、体力・技術・図面の読み方など一気に武器になる。
設備の仕事は地味に見えるかもしれませんが、生活の基盤を支えるやりがいある仕事です。
体を動かすのが好きな人、手を動かしながら考えるのが得意な人には向いています。
もし興味があるなら、一度見学や簡単な手伝いから入ってみるのもいいですよ。
現場の空気を肌で感じると、向き不向きがわかるかもしれません。