トイレ掃除をしていると、天井や換気扇の汚れが気になること、ありますよね?
そんなとき、「ちょっと便座に乗っかって拭こう」と思ったことはありませんか?

それ、ちょっと待ったー!
便座の上に立つのは、絶対にやめてください!

今回は、意外と知られていない「便座の壊れやすさ」について深掘りしていきます。

便座は意外と繊細。上に乗ると割れる!

「便座が割れた!」というトラブル、実はそこまで珍しくないんです。
設備屋として働いていたころ、何度か便座交換の依頼を受けたことがありました。

原因の多くは、
「掃除のときに便座に上がった」
もしくは
「体格の大きな人がドスンと座った」
この2パターンです。

便器本体は陶器製なので硬いものがぶつかると「割れる」と聞いても納得できるのですが、便座まで割れるとは思いませんよね?
ですが、便座はあくまで“プラスチック製のカバー”のような存在。
内部に補強材があるタイプもありますが、基本的には人の体重を立って支えられるようには作られていません。

特に、暖房便座や洗浄機能付きのタイプ(いわゆる「ウォシュレット便座」)は構造が複雑で、内部に電子基板やヒーターが入っています。
見た目はしっかりしていても、上に乗ると簡単にヒビが入ってしまうんです。

割れた便座の怖さ

割れた便座は、見た目以上に危険です。
座面に細いヒビが入ると、そこに肌が引っかかったり、最悪の場合「お尻の肉を挟む」ことも……。
これ、想像以上に痛いです。

「ちょっとヒビが入ったけどまだ使えるかな?」
と思っても、そのまま使うのは危険です。

ヒビはどんどん広がりますし、最終的には座った瞬間に“バキッ”と割れてしまうことも。
異常を感じたら早めに交換を検討しましょう。

実はトイレの中で一番高いのは「便座」

「便座ってそんなに高くないでしょ?」と思う方、多いんじゃないでしょうか?
実は、トイレの中で一番高価なパーツがこの便座なんです。

たとえば、一般的なウォシュレット付き便座の価格は、安くても2〜3万円。
上位モデルでは10万円を超えるものも珍しくありません。
一方で、便器本体(陶器部分)は意外と安く、単体なら数万円で購入できることもあります。

つまり、「トイレの値段の半分以上は便座」ということもあるんです。
私も初めて見積りを見たとき、思わず口に出しました。

「え、トイレの値段ってほぼ便座じゃん!」

不注意で壊したらショックが大きい…

普通に使っていて寿命を迎えるなら仕方ありません。
でも、「うっかり便座に上がって割ってしまった」となるとショックですよね。
特に、最近の便座は機能が多いぶん修理も難しく、交換になるケースがほとんどです。

メーカーや型番によっては、パーツの在庫がなく交換対応になることも。
費用は2〜10万円前後。
「掃除中にちょっと乗っただけで…」と思うと、痛すぎる出費です。

トイレ掃除は「安全第一」で!

天井や換気扇の掃除をしたい場合は、踏み台や脚立を使いましょう。
100円ショップでも小型の踏み台が売っていますし、軽量タイプなら持ち運びもラクです。
「ちょっとだから大丈夫」と便座に乗るのは本当に危険です。

また、掃除の際に便座を上げ下げするときは、無理に引っ張らないようにしましょう。
ヒンジ部分(便座の取り付け部)は意外と繊細で、グラつきや割れの原因になります。
ガタつきがある場合は、早めにネジを締め直すか、専門業者に相談するのがおすすめです。

便器の蓋、これも自動開閉タイプの物は注意が必要です。
手動で開け閉めするとすぐ壊れます。
「おじいちゃんがトイレ終わったら手で蓋を閉めていて…」なんて現場も多く見てきました。

まとめ:便座は“トイレの主役級”の高級パーツ!

便座は「座るだけの部品」ではなく、トイレの中でもっとも精密で高価な部品です。
上に立つなんてもってのほか。
掃除のときも扱いに注意し、壊さないようにしましょう。

最後にもう一度。
便座の上に立つのは絶対にやめましょう!

今日のポイントまとめ

  • 便座はプラスチック製で、上に立つと簡単に割れる
  • ヒビが入るとケガや衛生面でのリスクも
  • トイレの価格の半分以上は便座が占めることもある
  • 壊すと修理より交換になるケースが多く、費用が高い
  • 掃除時は踏み台を使って安全に!